A&Kカンパニー 杉野 遼二
「お疲れさま」
初日勤務を終えた夜です。
着がえもそこそこに爆睡の遼二。
たぶん夢も見ていないでしょう。
首に掛かるネクタイ。サラリーマンの象徴です。
杉野 遼二 23歳。
平成17年4月1日 A&Kカンパニー入社
同年 6月6日 A&Kカンパニー 本社 秘書課秘書室勤務
単身者用マンション7階建の5階1LDK、駅から5分、家賃12万円。
彼女有り。同じ会社の営業部勤務。高野 真紀 23歳。
車有り。プレミオ スカイブルー(但し中古)
噴水に座って缶コーヒーを飲む。
見上げると真正面に50階建てビルがそびえる。
その50階部分を見た。
A&Kカンパニーのロゴが見える。
何千人何万人が働くビルの、さらにその中のA&Kカンパニー何百人のひとり。
中の喧騒が嘘のような静けさで、遼二の眼前にそびえ立つ。
改めて自分の職場を外から見つめる。
遼二は社会人としての自分を感じだ。
仕事に対する責任。
働くことの厳しさ。
人間関係。
会社の一員であるということは、そう言うことだ。
杉野遼二秘書課秘書室。
これからが本当の勤務になる。
お疲れさま・・・遼二^^
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